バリト川上流?Betta compuncta

先日のベタミーティングで中央カリマンタンのバリト水系の話を少ししました。
この水系は現時点ではコッキーナグループ(ヘンドラ)、フォーシィグループ(フォーシィ)、ウニマクラータグループ(パリフィナ)の3グループのベタが一つの水系に生息している唯一の河川だという事を紹介しました。
ここより東はコッキーナ、フォーシィは見つかっていないし、ここより西にはウニマクラータグループは見つかっていない。
これらのグループが交差するのがバリト川という事になるわけです。

それと蛇足でBetta compuncta(ベタ コンプンクタ)の生息域についてお話ししようと思いましたが、パソコンとの接続が上手くいかずこの話を端折ってしまいました。
Betta compuncta
P7165337.JPG

コンプンクタは東カリマンタンの大河であるマハカム水系に生息するベタですが、なぜバリト川の説明の中でコンプンクタの話をしようとしたか。
ワイルドベタの生息域を地図と睨めっこしながら楽しんでおられる方は既にご承知の通り、マハカム川支流のコンプンクタの生息地はバリト川上流部と非常に接近しているのだ。
そこでコンプンクタのホロタイプ標本の座標を入れてみる。
Lampunut camp.jpg

僅かに白い点が見える。これがコンプンクタのホロタイプとして記載されているLampunut campだろう。
この地点までマハカム水系側から入っていくのは相当困難だ。
このベタを記載したTan博士の話では、この場所へは軍のヘリで運んでもらったという事らしい。
以前グーグルアースではもっと精細な画像が見れていたが、現在は解像度が落とされているようだ。

さらにパラタイプの座標を入れてみる。こちらはもう完全にバリトエリアに入っている。
(バリト水系は分かりやすく白で塗ってみました。)
para.jpg
マハカム水系が中央カリマンタンまで伸びてきていることは明らかで、幸いにも中央カリマンタン側からは道もあるようだ。
ここまでくると道の右側を探せばコンプンクタ、左を探せばパリフィナというようなところまで接近している。
もちろんそこには分水嶺があるが限りなく接近している。
パリフィナが中央カリマンタンに飛び地的に生息している事と、コンプンクタの生息域がこれほど接近している事、これが全くの偶然で無関係だと推測するには無理がある。
もしこの近辺で採集することがあれば、それがどちらの水系なのか慎重に調べなくてはならないし、採集後の魚の管理も徹底しないと訳が分からなくなってしまう。
ただ実際にここへチャレンジしようとした僕の友人は失敗したらしい。とんでもなく荒れたオフロード、時期が悪ければ進めないことは容易に想像できる。
カリマンタンの地元の採集人がバリト上流域でコンプンクタに似ているベタを採集し、日本に輸入されたという話も聞いた。
その話はこの地図を詳細に見ていけば十分にあり得る話で、あとはそのベタがどの地点で採集されたか、それが非常に重要になってくる。

僕はしばらくの間ベタの採集からは離れていましたが、改めていろいろ調べるとやはりベタって面白いな~と再認識しました。
もし時間が許せばこの場所を訪れて、「これが確実なコンプンクタです!」と紹介してみたいと思いましたね。
それと蛇足の蛇足なんですが、コンプンクタの標本座標を調べていたところ他の情報にもたどり着きました。同じ場所で新種のラスボラが同時に記載されていました。こちらはタン博士とコテラット博士の両名による記載です。
薄くしたパトリキアピって感じですかね・・・。

Rasbora atranus
R.atranus.jpg

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