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zoom RSS サンガウプロジェクトPart3

<<   作成日時 : 2017/03/20 03:33   >>

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この場所を選んだ訳

僕がこの場所の土地を購入しようと思ったのには理由があります。
まず第一に、Part1で書きましたが、この場所の隔離性が高い事。
現地でベタやクリプトを何ヶ所も見たことのある方なら分かるのですが、小さいエリア、しかも小河川の源頭部分でベタ・クリプトが保全できる場所なんてそうそうありません。
これは少ない土地の購入で目的の種を保全できるという事になります。
これが一番重要な理由で、いくら守りたいと言ったって河川の中途の一部分を大金払って買っても何の意味もありません。
購入土地の上流部で鉱物の採掘を始めたら一瞬で壊滅だからです。

そして二番目に単純な理由、ここの環境を守ればベタとクリプトコリネをいっぺんに保全できるから。
一石二鳥ですよね!

三番目に、地域。
採集という視点で見ればサンガウは西カリマンタンの中心と言ってもよいです。
そこからさらに奥地に入らなければなりませんが、まあ許容範囲です。
田舎であるだけに土地の値段もまだリーズナブルといえるレベルです、。
村の知り合いに河川の様子を日常的にチェックしてもらう事もできますし、その策も練っています。


一番重要な理由、隔離性が高いという事を書きましたが、熱帯生物や植物を見る視点としても重要です。
熱帯性の植物は非常に地域性が強く、その種類はその場所にしかないというような場合が多くあります。
ウツボカズラの一種である Nepenthes clipeata は「シンタンのブキットクラムの頂上」にしか生えていません。
ピンポイントに自生して種として独立している。
お馴染みのブセファランドラもそうですね、同じ水系にあるにも関わらず、細流ごとに違うというような激しい分化です。
こういう極地的な自生地をマイクロハビタットと呼ぶ事もありますが、赤道直下の熱帯雨林はそういったたくさんの場所、生物、植物の集合体なんですよね。

ですのでWWFボルネオ保全トラストのように大規模に土地を購入し、ゾウやオランウータンなど大型動物が住める環境を保全する事で、その階層下にある動植物もまとめて守ることが出来る、という方法はもちろん一理あります。
しかしその方法論では一部大規模なエリアを守ることは可能ですが、そこを外れたたくさんの極地性の高い動植物を守ることは出来ず、熱帯の多様性保全という意味では片手落ちになってしまいます。
現在はなかなか実現していない現状がありますが、これからはそういう大規模な保全とキメの細かい極地性の高い保全を両立していく必要があります。

ただ私たちのような愛好家が自然保護団体とちょっと考え方が相容れないのは、私たちはその動植物を継続して利用していきたいという事。
もし仮に今回の僕のような小規模プロジェクトに自然保護団体が興味を示しても、「資金100万くらいすぐに出しますよ、でも今後この場所から一切動植物は採らないでくださいね!」となるのがオチ。
それじゃ私達的には面白くない。
であれば、それほど大金でもなくそれなりの専門知識は既に持っているのだから自分でやった方が良い、という事になります。

今回、これだけ極地性の高いハビタットなので、1〜2ヘクタール買えば十分。正直、僕一人のポケットマネーで十分に払える金額です。
でも自分のポケットマネーって言ってもそれって元々、魚や植物をお客さんに買ってもらって売り上げたお金なわけなんですよね。
ツイッターでクラウドファンディングというアイディアをくださった方もいて、だったら今回の植物を土地購入用としてリリースして気に入ったら買ってもらって、その自分の払ったお金が実際に土地購入に使われる過程をお客さん自身に見てもらった方が実感してもらいやすいだろう、そう思ったわけです。

自然保護団体とも協力できない、現地村人にも守るメリットがさほどない、となれば自分達が継続して使いたいものは自分達が守るしかない。
これはもちろん採取者の役割と責任が大きく、採取量に気を付けるであったり、増殖をするだったり、土地ごと守るというのもその一環になるかと思います。
土地自体は金さえ払えば国有地でなければどこでも買えます。
実はもう一つ狙っている土地が東カリマンタンにあります。土地を買うこと自体は問題無いんですけどね〜・・・。


僕は今までずっとボルネオの自然を人間との関わりという視点で見てきました。
人間が自然に手を入れたからといって、全てが悪化する方向とは限りません。実際にそういう事例もあります。日本の里山のような自然との共生です。
しかしそれは人間がうまく自然に寄り添って利用しようとする時で、それが何が何でも経済優先となった途端やはりそのバランスは崩れていってしまう、そう感じます。


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